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地域の話題
栃尾商工会の稲田育彦会長(76)が8日、「外山脩造賞」を受賞した。同賞は明治時代に実
業家として活躍した栃尾地域出身の外山脩造(1842―1916年)を記念して、長岡市の産業 発展に貢献した企業・個人・団体をアサヒビール新潟支社が表彰している。
授賞式は市栃尾産業交流センター「おりなす」(栃尾宮沢))で行われ、稲田会長は「たくさんの
人に受賞を祝うために集まってもらったのが一番の喜び。栃尾の抱える課題は山積しており、 受賞を契機に地域がますます発展するために微力ではあるが精一杯がんばっていきたい」と 謝意を述べた。
アサヒビール新潟支社が主催で7回目
稲田氏は衣服などに使用するニット生地の製造を行う栃尾ニット梶i見附市本明町)の社長。
同社は1963年に旧栃尾市で創業し、71年に現在の場所に工場を移転した。衣服用のニット 生地だけでなく、高級自動車のスピーカー保護カバー用の特殊生地なども生産。2008年に は、経済産業省中小企業庁の「元気なモノ作り中小企業300社」にも選出された。
そのかたわら栃尾織物協同組合の監事や常務理事、理事長を歴任し、栃尾地域の基幹産業
である繊維業界の要職をつとめている。
長岡市との合併後には同商工会の会長となり、業界全体の発展に寄与。市内の11の商工会
と出雲崎町商工会を加えた12商工会からなる長岡地域商工会連合会の会長としても活躍し て、栃尾地域全体の振興に尽力している。
受賞は長年にわたる地域活性化につとめた点などが評価された。
賞のタイトルになった外山脩造は、北越戦争で長岡藩軍事総督の河井継之助の側近として戦
った。戦後、大蔵省を経て、阪神電鉄や大阪麦酒、大阪ガスなどを創業し関西財界の礎を築 いている。大阪麦酒は現在のアサヒビールに発展したことから、この功績を後世に伝えようと 同社新潟支社が2011年に同賞を設けた。今回で7回目になる。
栃尾地域で初めてとなる授賞式
授賞式は、外山脩造の生誕日の10月10日に合わせて、毎年この時期に行われている。栃尾
地域で開催されるのは今回が初めてで、稲田会長は「地域の偉人の名を冠した賞を、栃尾で もらえるというのは本当にうれしい」と、受賞を喜んだ。
アサヒビール新潟支社の甘田量一支社長は、稲田会長に賞状などを手渡し「地域の繊維業
界の発展に長年にわたり尽力されたと聞いている。日本のモノづくりは、高い技術力を持つ中 小企業に支えられており、これからもトップレベルの商品をつくり続けてほしい。社業だけでな く、長岡全体のモノづくりをけん引してもらえればと思う」と話した。
また、磯田達伸市長も授賞式に臨席し、「副市長の時から稲田会長には、栃尾地域でのさま
ざまなことを相談してきた。その度に栃尾、長岡のことを考えて多くの提案をしてくれ、まさしく 外山脩造を体現する人だと思っている。これからも稲田会長とともに、長岡の産業や文化の発 展に尽くしていきたい」と、受賞を祝った。
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