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長岡新聞・悠久録(11月8日)No.1570

クマの出没が多発し、人身被害も生じている。その要因は、餌となるブナ等の実が凶作、集落の過
疎化と高齢化で山が荒れ、クマの生息域と人の生活圏の境界が曖昧になった、等と聞く▼さらにシ
カの増加で自然の生態系が壊れたという指摘がある。シカは木々を食べ、結果としてクマの食料が
不足した。だがシカを捕食する動物は、日本にはいない。シカは安心して子育てに励み、毎年増加
する一方だ▼実は日本にはオオカミがいた。シカを捕食し過度な増加を抑えていた。だが家畜も襲
うため、国をあげて撲滅を図った。これが大成功。日本のオオカミは絶滅した。しかし捕食者不在
の環境は、自然の生態系を狂わす。シカが増えすぎ山林や田畑を荒らす。今ではシカの駆除もいそ
がしい▼さらに再生可能エネルギー施設「メガソーラー」の建設がある。太陽光パネルを大量に並
べるため山を削る。某県の大規模メガソーラーは、36万5000本の樹木を伐採した。そこに、47
万枚の太陽光パネルを敷き並べた。おかげで増加一方のシカは大移動し、クマのテリトリーに入り
こんだ▼クマはさぞ困ったことだろう。なにしろシカにドングリを食べられて飢えている。困った
クマは食料を求めて人里にでた。昨今のクマ問題の背景という▼自然の因果関係は複雑だ。それで
も共生を図る方途を人の英知でみつけたいものだ。(とけいそう)


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