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(12月15日分)
12月12日は「漢字の日」だった。この日には日本漢字能力検定協会(京都市)が、「今年の漢
字」を公表する。漢字への興味・関心を持ってもらおうとするもので、年間の出来事を漢字1文 字で表現する。今年は「金」である▼22回目を迎えた今回は15万3562票集まり、最多は「金」 の6655票。2位以下には「選」「変」「震」「驚」が続いている。いずれも世相の何かを感じさせ る文字で興味深い▼京都・清水寺の森清範貫主が、たて横1メートルを越す越前和紙に、 「金」と揮毫すると、大きなどよめきと、達筆で「読めない」との嘆きが起きた。リオオリンピック の「金」メダルラッシュが印象深い。舛添要一前東京都知事の金銭感覚が妙に気になっていた ▼だからであろうか「金」は何故か頷ける。投票形式のためか、「今年の漢字」は意外に世相 を的確に表す。昨年は「安」だった。安倍総理や安保関連法案、テロや建築偽装など、昨年の 「安」は、不安の裏返しだったかもしれない。安全への庶民の願望がこもっていた▼漢字一文 字に願望を込めているとすれば、今年の「金」は、お金が有り余る喜びか。それともーー。増税 や年金、医療など社会保障の抑制が控えている。「お金がかかりそう」との漠然とした不安がこ もっているとすれば、何か空しい▼それでも「金石の交わり」という。固い信頼感で結ばれた者 は幸せである。あるいは「金声玉振」という。才知と人徳が一致した様子を指す。今年の漢字 がそのような「金」であることを願いたいものである。(とけいそう)
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