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(3月9日分)
今年のNHK大河ドラマは『おんな城主 直虎』。主演は柴咲コウ。ちょうど50年前の放送も女性
が主人公だった。こちらは幕末の動乱から明治維新が舞台。旗本の三姉妹を岡田茉莉子、藤 村志保、栗原小巻が三者三様の個性を演じて好評だった。栗原の出世作で「コマキスト」なる ファンも生まれた▼その懐かしい「三姉妹」が川柳に登場した。いわく、「我が家には オレは いません 三姉妹」。山口文雄さん(市内在住)の作品である。県が募集した「ダマされま川柳 コンテストin新潟」で優秀賞に輝いた。なるほど、これでは「オレオレ」は通用しない。『三姉妹』 が鮮やかな印象に残っての作品であろう▼同コンテストは高齢者等を対象にする振り込め詐 欺などの防止を目指している。子や孫への愛情を逆手に取ったオレオレ詐欺への警鐘であ り、3回目という。公募には一般部門に1563作品、児童・生徒部門に715作品もの応募があ ったから、関心の深さがうかがえる▼その一方で大阪では国を相手取っての詐欺まがいが発 覚。松井一郎大阪府知事は新設小学校の認可を見直すと言っている。こちらの「オレオレ」 は、安倍内閣総理大臣夫人を名誉校長にして、一連の許認可申請を円滑にしようとしたことの ようだ。行政当局に「アベ案件」を印象付け、上に弱い官僚心理に突け込んだ様子が見て取れ る。あまつさえ、ごみを口実に格安で国有地の払い下げを受けた▼『三姉妹』は「コマキスト」を 生んだが、この事件は何を生むのか。「アッキード」では不毛な話である。(とけいそう)
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