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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞悠久録No.1113:愛犬家

春と共に、犬を連れて散歩をする人が目だってきた。だが、犬が飛びついたために通行人が
転倒し、怪我をすることがある。その原因は、飼い主が引き綱を離したためであるとして、大阪
地裁は賠償金を1280万円と判決した。引き綱を離さないことは飼い主の義務である▼NHK
の大河ドラマ『西郷どん』の主人公もかなりの愛犬家だ。薩摩犬の「つん」(メス犬)をいつも連
れていたが、引き綱を離さない。西南の役で敗れ自決する時、ようやく首輪を外したという。そ
の西郷の大きな銅像が上野公園に建っている。脇に「つん」がいる。引き綱で繋がった人と犬
はなぜか愛嬌があり、西郷の大らかな人柄を感じさせる▼だが、死後21年後の建立だった。し
かも浴衣姿である。本来陸軍大将の正装であるべきだろう。反逆者とされたためであろうか。
建立には難問があったのだろうか。それでも作者の高村光雲は西郷の愛犬「つん」を忘れな
い。馬の彫刻で知られる後藤貞行は、本来メス犬であるところを、人物とのバランスを考えて
オス犬にした▼長岡の牧野家にも愛犬「シロ」がいた。3代藩主のお気に入りであったがある
時、御三家の一つ、尾張藩主の愛犬と争う。このとき「シロ」は引き綱を振り切って飛びだし、
相手を負かしてしまう。だが譜代大名といえども、御三家にはかなわない。「シロ」を追放する。
それ以来、牧野家では犬を飼っていないと聞いた▼時代は下り明治11年、蒼柴神社参道近く
に「シロ」の供養塔が建った。愛犬家はいずこも同じ思いをもつようだ。(とけいそう)



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