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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞悠久録No.1115:「桜守」のおかげ

春は桜の季節。1年の内で最も華やぐ季節である。悠久山公園では6日から、「悠久山花まつ
り」が始まっている。公園には「ソメイヨシノ」「しだれ桜」「八重桜」など約2500本が咲く。夜は
美しくライトアップされて、そぞろ歩きを楽しむことができる▼桜と言えば「ソメイヨシノ」である。
日本原産種のエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で生まれた。純粋の日本産園芸品種
である。江戸末期から明治初期にかけて、江戸の染井村(現豊島区)で創出され、大和の吉野
山(奈良県)にあやかって当初「吉野」の名で売り出した。だが、明治33年(1900年)に「染井
吉野」に改名した▼交配で創り出されただけあって、自力では繁殖できない。まれに種子を付
けることがあるが、「ソメイヨシノ」以外の桜が近くにある場合に限られる。つまり全国の「ソメイ
ヨシノ」はDNAを同一にするクローン植物である。だが散り際がまことに潔かった。その潔い風
情が明治時代の富国強兵政策にマッチした。鉄道が全国に普及するのに伴ってその駅舎に
植えられ、尋常小学校の校庭に植えられていった▼とはいえ繁殖には、接木もしくは挿し木な
ど人の手が欠かせない。山野に自生する「ヤマザクラ」とは異なる。だから全国の桜の観光地
は、桜を愛する多くの先人たちが「桜守」となって慈しみ育ててきたのである。その汗と知恵の
結晶が籠っている。市内の悠久山公園も、その他福島江などの桜の名所も同じである▼大勢
の「桜守」のおかげで、今年も見事な桜が輝いている。(とけいそう)


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