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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞悠久録No.1117:金も要らぬ命も

「命もいらぬ、名もいらぬ、官位も金もいらぬ人は始末に困るものである」とは西郷隆盛の言葉
と聞いた。確かに、このような堅物が身近にいたら厄介かもしれない。だが西郷はこうした堅物
を買っていた。「このような人物でなければ、困難を共にして、国家の大業を成し遂げることは
できない」とする▼とはいえ「命もいらぬ・・」というような堅物は、生きにくい世の中である。今の
時代は命も名も、官位もカネも、なんでも欲しいとの世相で埋まっている。だからであろうか、
唯々諾々と「安倍案件」という。「夫人と一緒の写真」が役所に残り、口裏合わせをする。公文
書も改ざんし、嘘もある。森友学園や加計学園など、混乱が続く▼そうしたなか、含蓄のある
言葉に出会った。「人間の歴史で、何が大切かといえば、体制を批判する視点が欠けることで
ある」と、羽賀善蔵氏(故人)の言葉として稲川明雄河井継之助記念館館長が『文の林』平成
19年春号で紹介している。羽賀氏は長岡ペンクラブ初代会長として「文を書く」という面から長
岡の文化に貢献された▼羽賀氏はさらに「その点、河井継之助は新政府に抵抗した。そのこ
とを長岡は誇るべきだ」という。「町を焼いた張本人にも、歴史は寛容なのか」との館長の問い
には、「長岡の歴史では河井継之助と小林虎三郎が豪傑である」と答える。どのような視点を
胸中にもつかは、重要な岐路であるとみたのだろう▼だが昨今は、「知らぬ」「記憶にない」と
厚顔無恥さを恥じない。あまりの露骨さに、嫌悪感が先立つ。(とけいそう)


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