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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞・悠久録No.1136:長生橋に社運を賭けた植木組
(6月28日分)
「お父さん、受けてきました」と植木組(現叶A木組・柏崎市)の後継者豊太氏が病床の創業者
である父亀之助氏に報告した。父からは是非のコメントはなかったが、「苦痛の色」を感じ取っ
たという。同社『植木組八十年の歩み』に所載の挿話である▼当時植木組は長生橋の鋼鉄化
工事・第1回入札(橋脚工事)に成功した。だが時勢が急変する。日本は満州事変を引き起こ
してしまう。ドイツではナチスが台頭し、世界中で紛争が勃発した。鋼材が品不足になり入手も
難しくなった。市場価格が高騰する。軍事優先になってしまったのだ。落札価格では工事遂行
が難しい▼予算の見直しを県へ申請するが、県議会が承認しない。「無い袖はふれない」ので
ある。受けるのか受けないのか。受ければそのあとの仕事は全部来るだろう。だが採算はどう
なるのか。大丈夫なのか▼長生橋は長岡の「長」と草生津の「生」からとっている。長岡の東西
を結ぶ橋として、初代は明治9年、2代目は大正4年、それぞれ完成したが、いずれも木橋だ
った。3代目(現在の長生橋)は昭和12年完成。ようやく鋼鉄製に変わった▼昨年、架橋80年
を迎えた長寿の橋である。独特の姿は平成25年、土木学会によって「推奨土木遺産」の指定
を受けた。素晴らしい橋であるが、産まれたときは難産だった。長生橋の今あるは、冒頭のよ
うな企業人の不屈の闘志に依っている▼長岡の花火は空襲の被害者を慰霊する花火であ
る。だがこうした企業人の闘魂を知るとき、長生橋が語る長岡花火の物語は尽きない(とけい
そう)


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