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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞・悠久録No.1140:ウナギ

(7月19日分)

猛暑が続く時期は、ウナギが良いという。明日の「土用丑の日」は、ウナギが大人気のことだろ
う▼江戸時代の蘭学者平賀源内が「ウナギを食すれば夏負けすることなし」と言ったとか。偉
い先生の説が江戸の町を席巻し、ウナギは夏の人気食材になった。一度覚えた味覚は、簡単
には変わらないようだ。おかげで今も東京都内のウナギ専門店は、約1000軒にのぼるとい
う。連綿と伝統は続いている▼だが源内先生の説は、科学的な根拠があったわけではないら
しい。某ウナギ屋が夏になると売り上げが落ちるため相談したところ、「体に良い」との幟旗を
立てることになった。今でいう宣伝作戦である。これが続いて土用丑の日のウナギになった▼
このような「食」についての宣伝は、ウナギだけではない。「酒は百薬の長」も、さほどの根拠が
無いと聞く。昔、中国の酒屋が売上増進策として打ち出した。現代のキャッチフレーズである。
体に良いのであればもっと飲もう。呑兵衛の心をうまくついた。ビジネス推進のための工夫は、
名文句を生んで今に伝わっている▼「新潟美人」の尊称も「町おこしキャンペーンだった」という
(国際日本文化研究センターの井上章一教授)。明治時代初期に日本一の人口を誇った新潟
県であるが、次第に太平洋側に立ち遅れた。だから美人の産地で美味い地酒、美味い料理と
すれば、自ずから人が集まるはず。そこで新潟の女性は美人であるとPRした。当時のキャン
ペーンは今も生きている▼源内先生に素直に従い、明日はウナギを食べようか。(とけいそう)




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