長岡新聞:トップ
社主のプロフイール 
購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら


悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.819:平和賞はマララ・ユスフザイさん
(12月12日分)

 ノーベル賞授賞式が、日本時間11日未明に行われ、3人の同胞が笑顔を見せていた。平和
賞はノルウェー王国の首都オスロで、そのほかの5部門はスウェーデン王国の首都ストックホ
ルムで、それぞれ人類への貢献を賞賛した▼今年の平和賞はマララ・ユスフザイさん(17・パ
キスタン)とカイラシュ・サティヤルティさん(60・インド)が受賞した。マララさんは史上最年少の
受賞者。15歳の時、スクールバス内でイスラム過激派タリバンから銃撃を受けた。重傷だっ
た。学校へ通う女性や子供をタリバンは許せなかった▼マララさんは授賞式後、「なぜ戦車を
つくることは簡単で、学校を建てることは難しいのか」と問いかけている。それは同賞の理想で
あり、今も同国に受け継がれている理想でもある▼ノーベル賞は、スウェーデンの発明家アル
フレッド・ノーベル(1833〜96)の遺言で1901年から始まった。ダイナマイトを発明し巨万の
富を築いた彼は、戦争の惨禍を拡大したとして「死の商人」の指弾を受ける。そのことを彼は
終生悔やみ、死後も指弾を受けることを恐れた▼そこで財産の全てを換金して基金を創設。
「人類に最大の貢献」をした人に賞を贈ることを遺言する。とりわけ「平和賞」を重視した。当
時、スウェーデン王はノルウェーの王を兼ねており、ノルウェーに外交権を認めていなかった。
その分中立性が高いとされたのだろう。「平和賞」はノルウェーが今も授与国になっている▼ア
ルフレッドは、かけがえのない賞を世界に残してくれた。(とけいそう)

記者を募集しています(0258−32−1933:星野へ) 
購読の申込みも同番号へ
トップへ
戻る