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「(2月14日分)
東京都渋谷区は同性のカップルに『結婚に相当する関係』と認める証明書を発行するという。
条例案を3月の区議会に提出する▼同性の恋愛感情は性的少数者(LGBT)とされる。少数で はあるがゼロではないのが通常であって、その関係を法律上是認するかどうかは議論が分か れる。相続を含めて完全な形を認める一方で、我が国のように法的な保護がない国もある▼ 以前見た映画に『戦場のメリークリスマス』(大島渚監督)がある。ビートたけしが粗暴な軍曹を 演じた。映画の中で坂本龍一扮する俘虜収容所長が英軍少佐(デヴィッド・ボウイ)とキスをす る衝撃的な場面がある。何よりも映画そのもののテーマが男性同士の情愛事件だった。驚き の連続だった▼今日の2月14日はバレンタインデーとして男女の愛情表現の日である。当初 は花やカードを贈りあうキリスト教の聖なる祝日であった。だがバレンタイン牧師は歴史上何人 もおり、その事績もまちまちだった。「どこそこのバレンタイン牧師」と特定できないため、今で はカトリック教会の祝日から外れている▼それでもイギリスのチョコレート会社が便乗した。我 が国では女性が意中の人にチョコレートを贈る習慣ができた。店頭にはカラフルなチョコレート が並び、本命チョコのほかに義理チョコの習慣まで生まれた▼チョコレートに託すだけであった 2人の想いに、渋谷区の決断はどのように映るのであろうか。わが国でのLGBTが完全な権 利を持つにはまだまだ先のことであろうが、時代は確実に変わっている。(とけいそう)
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