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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.887:テラ銭のテラは寺である。
(10月27日分)

「丁半」は博打(ばくち)の套句(じょうとうく)である。サイコロの目が偶数(丁=ちょう)であるこ
とに賭ける者、奇数(半=はん)であることに賭ける者、それぞれ同数になって博打は成立する
▼「丁半そろいました」と胴元の掛け声で勝負が決まり、手数料(テラ銭)が動く。このテラ銭が
ずいぶんと高く、胴元の懐を潤す。胴元にとってはリスクが少ないオイシイ商売である。だが参
加する素人衆はテラ銭を取られ、最後にはスッテンテンになる▼分かっているのであるが、博
打は無くならない。花札の「おいちょかぶ」、トランプの「ポーカー」、ゴルフの「チョコレート」な
ど、好きな人は大勢いる。射幸心を全開して一攫千金の夢を描く。内々で楽しむ分には愛嬌か
もしれないが、胴元が介在するようになれば、危険である。テラ銭に味を占めた胴元は賭場を
開帳する。最近ではネット上に開帳する▼テラ銭のテラは寺である。昔、お寺が賭場になっ
た。お寺であれば寺社奉行の管轄である。町方の取締りは届かない。そして盲目の座頭には
胴元になることを許したと聞く。障がい者の救済策でもあった。だがやはりテラ銭はオイシイ。
ワルが胴元になり、掛け金を払う素人衆を物色する▼いまでは公営以外は禁止になった。宝く
じ、競馬、競輪など射幸心を煽るのであるが、例えば競馬は約25%が「公」に入る。現代のテ
ラ銭も高い。過日は野球賭博が露見した。巨人軍の2選手が手を染めていたという。射幸心も
嵩じれば公正な試合を阻害する▼げに、人間の欲望は恐ろしい。(とけいそう)





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