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No.958:お盆玉


いよいよ8月になった。盛夏の長岡の華は花火である。今日と明日の2日間は心が浮き立つ。
孫たちもやって来る。川原へ何を持っていこうか。子ども達には何が良いか。考えるだけで胸
が弾む。その一方でお小遣いもかさむ▼「サラリーマンのお小遣い調査」(新生銀行)によれ
ば、男性が3万7873円(前年比231円増)、女性が3万3502円(同966円減)だった。これ
は1979年の調査開始以来、3番目に低い金額という。小遣いの世界では引き続き低位安
定、値下がりが続いている▼だが今年は、「お盆だま」が流行り出した。お正月の「お年だま」と
同じく、夏のお盆にも小遣いをあげたらどうか。ポチ袋にいれて、「サぁ―あげるよ」とする。郵
便局が「お盆だま」専用のポチ袋を6種類用意した。いずれも夏らしいデザインである。手紙や
贈りもの(郵パック)を扱っている郵便局は人と人とをつないでいる。「お盆だまも、「人と人とを
つなぐきっかけになれば」と優しい思いやりを発揮する▼この風習は山形地方のものという。
江戸時代に最上川で栄えた商家などでは奉公人に対して、小遣いをあげていた。戦後もこの
風習は残った。お盆には子どもたちそれぞれに、小遣いを渡していたという。この習慣に山梨
県の化粧箱などの紙製品を製造する某社が着想した。「お盆玉」の名称も造語して、商標登録
までした。たくましい商魂である▼大人の小遣いはさして増えてはいないが、かわいいポチ袋
の威力にはかなわない。中身をたくさんにして、花火の客を案内しよう。(とけいそう)
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