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(8月23日掲載)
少子化の時代である。その対策は喫緊の課題になっている。だが、人口の増加が簡単に実現
できるわけではない。他の市町村からの移住を推奨し、成功したとしても、オール日本での人 口は変わりない。移住に伴う社会的なコストも無視できない▼その一方で、観光は有力な施策 になる。観光客は定住しているわけではないが、ある一定期間所在する。いわゆる交流人口と してカウントできる。1年間365万人の観光客は1日当たり1万人の人口増に匹敵する。町の 賑わいにも経済力にも具体的な貢献をする。これが外国人であれば、賑わいの実感は大きい ▼日本政府観光局の発表によれば、7月の訪日客は前年同月比19・7%も増加し230万人、 累計1400万人を記録した。このペースでいけば11月には2000万人を超えるのは確実とい う。さらに東京オリンピックでは4000万人にしたいと意気込んでいる▼訪日客は海外からの 交流人口である。4000万人が仮に7泊すれば、1日当たり70万人を超える。オール日本での 人口は確実に増加する。消費の面だけから見れば、観光客誘致は人口減への対策になる▼ だが観光とは「車窓からの眺め」という。観光スポットそれぞれを繋ぐ移動時間は、観光旅程の かなりの部分を占める。車窓からの眺めをいかに美しく魅力的なものにするか。そこに観光の 成否があるのだろう▼シンガポールはごみのポイ捨てを無くすることで、国際観光都市の地位 を不動のものにした。観光政策の成否も地域社会の住みやすさも、論点は変わらない。(とけ いそう)
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