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ハローワークも協力
新潟県立長岡工業高校(幸町2・太田洋一校長)1年生240人が9月10日、市内企業を見学
し、卒業後の進路を考えた。長岡市との連携は初めての試みである。
長岡工業高校では企業見学会を例年開催している。だが、県立高校ということで長岡市との
間ではお互いに遠慮があった。こうしたなか「地域との協働による高等学校教育改革推進事 業」という国の政策に市と工業高校とが手を組み文科省の説明会に行ったりした。残念ながら 今年は採択にならなかったものの、こうした協働のなかで、目に見えない壁を取り払った歩み 寄りができ、初めての試みが実現した。選択肢が増え、広範な企業を見学できるとして、生 徒、保護者に好評である。
そこで初の連携実現に注力した長岡市商工部産業支援課の里村誠課長(50)に、話を聞い
た。
市と連携した高校生への就職支援
Q:なぜ今連携なのか
A:市長や商工部長が様々な会合で企業側の声として耳にすることの一つに、「若者の人材不
足はなぜか?」がある。高校生に地元企業の名前をあげさせても、せいぜい3社くらいしか言 えない。疎遠とも言えるこうした現状を受け、中学や高校の早い段階で地元企業を知ってもら うための方策を検討した。その結果、ハローワーク長岡の協力もあって本連携が実現した。
就職活動を始める段階で、地元の企業がわからない。地元の企業が就職の選択肢のなかに
ないということのないように、地元の企業を知ってもらうことに留意した。
さらに問題もあった。その一つには、毎年同じ企業に見学に行っている。これを広範な企業
に広げたいが、学校側で新たに見学先の企業を探すことは困難である。そこで新しく見学を受 け入れてくれる企業を探すお手伝いを、市がサポートすることになった。
Q:ハローワーク長岡も協力したのか
A:全面的な協力を受けた。同所の主催で年に4回、企業と高校の進路担当教諭が集まる会
議がある。そこに市も参加していた。決定権のある責任者が出席し提案や意見交換を重ねて きた。
この担当者会議で一番熱心に耳を傾けていたのが長岡工業高校。校長先生が理解があり、
地元企業と生徒を結び付ける仕掛けや基盤を作っていきたい、と話していた。
「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」という国の政策に市と工業高校とで手を組
み文科省の説明会に行ったりしてきたことも、目に見えない壁を取っ払い歩み寄りにいたっ た。
Q:見学会の手ごたえは
A:ありました。学校との信頼関係が築けた。産業界との要望、期待していることに応えられ
る。市としても地元就職に繋がって行けば、ウィンウィンの関係になる。
メリットとして、就職担当の教諭にも地元の企業を知ってもらえる。教諭は転勤などがあるた
め、まずは教諭に地元企業を知ってもらう。知識を持ったうえで学生に伝えることができる。
Q:市が仲介を図った地元企業はどれくらいか
A:企業に見学会の声掛けをしたのが130社。そのなかから50社に見学の了解をもらった。
Q:地元企業見学会について大学や専門学校などはいかがか
A:昨年9月27日、長岡工業高等専門学校の3年生40人を対象に、今年4月9日、長岡技術科
学大学新入生約90人を対象に、同見学会を実施した。
また、今年の夏8月27日〜28日、首都圏の理工系大学生U・Iターン促進で見学会を行った。
千葉工業大学の1〜3年生20人が見学している。これは昨年に引き続いたイベントで「就職先 として長岡市に魅力を感じた」と、好評のため再度開催した。
Q:見学を終えた首都圏学生の意見は
A:「町の景観が良い」「働きやすい環境と感じた」「自然を感じられる場所が多い」「様々な業種
がある」「意外と東京都心からのアクセスが良い」などの意見があった。一方、良くない意見とし て「スーパーなどの周辺環境があまり魅力的でない」「車がないと通勤しづらそう」などの意見 があった。
市ではほかの高校からのオフアーがあることもあり、今後継続する考えである。
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