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長岡新聞・悠久録(6月2日)No.1345:カキツバタ
長岡近辺ではカキツバタが満開である。凛とした花姿の中に華やかさがある。昔から琳派が
描き高貴な家々を飾ってきた。満開の様子を紙面に掲載したいと思うのだが、似た花には他 にアヤメとハナショウブがある。この3種をきちんと区別しなければならない。なかなか厄介だ ▼何年か前に某紙がボタンの名所を記事にした。だが同時掲載の写真はシャクヤクだった。 「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」と讃えられても、これではさぞ困ったこと だろう。植物の名はネットなどを参考に確認するとしても、素人にはなかなか難しい▼江戸の 絵師・酒井抱一はあるときカキツバタの屏風を頼まれた。気軽に引き受けたのであるが、この たびの画料は花一つにつき一分という。つぼみについては無料でよいから、花のうえにそれぞ れ一分金(江戸時代の補助通貨、4枚で1両)をのせるようにとのこと。注文主が指示のままに したらきっちり25両だった▼してみると絵師は正確に100個もの花を画いて傑作にしたことに なる。画面いっぱいの百花繚乱、名人はやることが違う。絵師は譜代大名・姫路藩酒井家2代 藩主の弟であって、江戸琳派の総帥。風雅の人として知られた。その傑作は数多く現存する▼ 先の挿話を念頭に、花を1票と数えてはならない。今を盛りと咲く花に、季節を感じるのが良 い。(とけいそう)
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