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長岡新聞・悠久録(6月9日)
No.1346:「六月を綺麗な風の吹くことよ」
「六月を綺麗な風の吹くことよ」と詠ったのは、正岡子規である。「を」巧みに使う
ことで、どこまでも進む自然の動きを示す。初夏の風が野に満ち、過ぎていく景 色が彷彿とする。高名な作家の句作は、一味もふた味も違う▼毎日通勤のた め大手大橋を渡るとき、この句が浮かぶ。過ぎていく時間の流れ、あるいは所 為の流れ。それは山を越え、川を渡り、風が追っていく。一面に綺麗な風が吹 いている景色に、みどりの早苗が風にそよいでいる。桐の花も咲いてきた▼と はいえ人間の生き様は、そのような風情を考慮しないようだ。「地方創生臨時交 付金」の使い道にあちこちで苦労している。石川県の某町では2500万円の原 資をどう使うべきか。知恵を絞ったという。人口1万5000人ほどの小さな町に、 コロナ禍対策のためになんにでも良いから使え、とお達しがあったらしい。お役 人が智慧を絞った結果、巨大イカのモニュメントを作った▼これが評判を呼べば 海外からも人が来る。売り上げも復活し、町の経済も潤うのではないか。秀逸な アイデアと思ったが批判も受けた。イカモノ喰いだったのだろうかと心配になる。 一方、中央官庁では偽者を集めて「持続化給付金」を詐取した。お役人自ら給 付金詐欺である▼節操もない話が多い昨今、とても「六月を綺麗な風」などと言 えそうもない。それが残念だ。(とけいそう)
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