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悠久録(過去の悠久録はこちら)
手塚治虫(1928〜89)は日本漫画界の人気作家だった。『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リ
ボンの騎士』などを次々に発表し、人気を博した▼なかでも『鉄腕アトム』は今も人気である。 物語の最初は交通事故である。著名な科学者の息子が事故死する。あまりの悲しみが我が 子に似せたロボットを生み出す。知恵もあり言葉も話す。だがロボットは肉体的には成長しな い。成長しないことに科学者は慟哭する。それでも「アトム」はそのような人の哀しみを理解し、 そして精神的に成長する▼ロボットを扱いながらも全編人間への愛情、生命への尊厳がテー マである。だからこそ、多くの支持を受けたのだろう。そして、発想は『火の鳥』など「生きる」こ とを考えさせ、宗教的なテーマに及んでいく。『ブッダ』もその延長線上にある。古代インド釈迦 族の王子(後のお釈迦さま)を描いて「人はなぜ生きるのか、なぜ生き続けなければならない のか―」と、問いかける▼明日16日午後2時、長岡市立劇場大ホールで劇団「わらび座」がミ ュージカル『ブッダ』を上演する。長岡市仏教会と立正佼成会長岡教会が招いた。同劇団は1 951年設立。秋田県仙北市を本拠地に全国で活躍する。2001年に東京芸術劇場で優秀賞 を受賞した。12年には月間ミュージカルで年間ベスト11位になっている▼舞台のラスト。瞑想す るブッダの周りで人々は「オレはなんで生まれた」と叫ぶ。ブッダの瞑想が続く。手塚の作品を ミュージカルで観るとき、新たな感動が沸くに違いない。(とけいそう)
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