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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.926:奨学金の返済滞納

子どものいる世帯では所得格差が大きいという。国連児童基金(ユニセフ)の最新の報告書で
は、日本が41ヶ国中8番目に大きいとのことである▼ネットの投稿に、「父が大手企業、母はパ
ート、地方都市で一軒家に住み、車2台所有。家族で月に2、3回は外食する」典型的な中流
家庭の子どもが、「大学進学に当たっては奨学金を借りるようにと親に言われた。ウチは貧乏
なのだ」とあった▼進学に奨学金は欠かせないとしても、国の奨学制度(独立行政法人日本学
生支援機構)は、返済が厳しい。借りたものは返すのが当然であるが、就職がうまくいかなく
て、返済できなくなったケースが多発している▼滞納が9ヶ月続くと4年分の奨学金全額と延滞
利息10%を請求される(一括払い)。次いで差し押さえや提訴があり、ブラックリストにも載る。
こうなれば、氏名、住所、生年月日から延滞状況まで個人信用情報機関に提供されるから、
良いことはひとつもない▼わが国は世界でも有数の経済大国と言う。海外に保有する資産(対
外資産)は約400兆円で世界一である。その一方で、高等教育への費用負担は、意外に大き
く、教育費負担にどこの親も頭を悩ませている。在学中はありがたい奨学金も、卒業後の就職
次第では、その負担に苦しむことになる。奨学金は4年間で全額消費したのに、卒業時の借金
はまとまっているからである▼「あのお金はどこへ行った」と言わないで済むように、4年間の
勉学姿勢が問われることになる。良く理解したうえでの選択が必要だろう。(とけいそう) 

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