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No.980:マツタケの香り

(10月6日分)

秋の味覚は何と言ってもマツタケであろう。主に痩せた土地の赤松林に育成する。しかも4、50
年以上を経た林にのみ出るという。栽培もきっと難しいのだろう。「高嶺の華」である。それでも
今の時季しか食べられないとなれば、是非にも食べたいのが人情である▼農林水産省が調査
している「特用林産物生産統計調査」にはマツタケの生産量が出ている。それを見ると2010
年では140dだった。それほど多くない。国内は長野県が最大で、国別では中国、北朝鮮、韓
国が多い。意外なことにアメリカも多い。市場では国産品が喜ばれるが、マツタケ嗜好に支え
られて輸入品も多くなった▼輸入品のおかげで、あちらこちらの飲食店でマツタケご飯や吸い
ものが出る。多少値がはるにしても1本まるまるの網焼きもある。牛丼で有名な吉野家は、こ
のほどマツタケ牛丼を販売する。第1号店が築地市場店であり、その移転に際しての感謝を込
めたという。混乱中の築地市場であるが、そのようなアイディアは価格の高さをカバーする▼
長野県の某「道の駅」には特大のマツタケが入荷した。かさの直径が約18a。長さは約31a。
重さ約550cという。道の駅では「軸もかさもしっかりしている。形も品質もいい。マツタケらし
い品格を備えている」と絶賛。3万円で店頭に出した▼今夏北海道ではスイカのセリで1玉50
万円がでた。マグロが1匹1億円超のこともあった。食への思い入れは、懐具合を超えて倦む
ことがない。「肩の凝り松茸飯を炊きつつも」(宍戸富美子)。(とけいそう)

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