長岡新聞:トップ
社主のプロフイール 
購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら
川柳、俳句、短歌に投稿しませんか:詳しくはこちら

愛縁奇縁
No.119:県議会選挙が終わった
次の市議会はどうなる


〇統一地方選挙が始まり、12日には県議会レベルの選挙結果が出た。長岡市・三島区では
定数6に8人が立候補。2人の新人が当選し、現職の2人が退場。新旧世代の入れ替わりが
生じた。
県全体の県議会定数53に占める議席は、自民党が32議席を占め、引き続き最大会派を占め
る。選挙後の県議会の議席に大きな変化が無く、自民党の優位は変わらない。
安全保障に係る新たな法制度の問題や原発再開など国家レベルの争点はあまり遡上に登ら
なかった。かわって地方創生がテーマになり、居住する地域の現状と将来に熱い目線が注が
れていた。

〇地方創生は地域社会の問題だけに理解しやすいのだろう。田中角栄氏の日本列島改造論
を源流にする国土再開発の思想は、公共投資が大きな比重を占めていた。幾年にもわたる公
共投資の蓄積が安心・安全な地方を創りあげたのは確かである。だが、2度にわたる大地震
や東日本大震災の被害は、公共投資の重要性とともに、その限界も示している。
結局、新たな時代は観光や産業振興を如何に進めるかにあり、そうすることで過疎と人口減
少に歯止めをかけたいとの思いに繋がる。

〇その思いが原発問題にも表れていた。
県政レベルでは、原発再稼働の問題にぶつかるのは必至であるが、選挙では大きな争点にな
らなかった。おとなりの柏崎・刈羽選挙区の原発は発電量が世界一とされ、規模は福島を凌駕
する。
そこからわずか30`b圏内に隣接するのが長岡市である。
だが、当の柏崎・刈羽選挙区でも再稼働を巡る議論は深まらなかったようである。経済活動が
原発に大きく依拠している同地では、候補者にとっては賛成であれ、反対であれ、選挙公約に
掲げるにはためらいがあったかもしれない。地方の選挙である。国政レベルの争点を持ち出し
ても―、との忸怩たる思いがあったのかもしれない。
安全保障を巡る論議は、さらに遠い世界だったようである。

〇第1次統一地方選挙の結果を全国的にみても、自民党の優位は変わらない。国政レベルと
合わせて、1強が今後も進展するようである。
むしろ民主党の退潮が目立つ。新潟県では1議席増やしたのであるが、あの時と同じようにハ
シャイではならないだろう。特に新人の同党議員には望みたい。17政令市での市議選でも民
主党は議席を減らしている。同党が大躍進を遂げ、政権を握った時代があったことが幻なの
か。2大政党時代の幕開けとうたわれたのはついこの間なのに、その退潮はどうしたことか。
立党の貢献者を石もて追った党議が響いたのか。
ともあれ、地方政治はこれから4年、現在と変わらない。

〇長岡市では統一地方選挙の第2段として26日、市議会議員選挙がある。候補者は現職が
28人、新人が12人、合計40人が34の議席を争う。
だが合併市町村の中には立候補者がいない地域もある。たとえば、与板や川口では現職も新
人もいない。これでは地域の声を行政に反映するのは難しくないのか。
過疎や少子高齢化、人口減の課題を含めて、身近な課題が争点になるのが市議選であろう。
それでも原発などの大きな課題への目線は忘れたくないものである。


記者を募集しています(0258−32−1933:星野へ) 
購読の申込みも同番号へ

トップへ
戻る



No.118:天皇陛下がペリリュー島を訪問する
No.118:天皇陛下がペリリュー島を訪問する