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愛縁奇縁
○昨年の出来事のなかで、将来にわたって大きな影響を持つのは、安保関連法(「国際平和
支援法」「平和安全法制整備法」)の成立だろう。米国との同盟を重視しての法改正であるが、 戦後60年の体制に大きな変化をもたらした。
何よりも憲法違反の声は大きかった。国内的にも世界に向かっても、平和国家日本と安保法
制はどのように調和するのか。そのことを模索するのは本年以降に持ち越されている。
〇そのようななか、年明け早々に驚愕すべきニュースが飛び込んできた。北朝鮮が水爆実験
に成功したとの報である。
米国はイランとの核開発抑制の合意に成功している(昨年7月14日、米露中英仏独6ヶ国合
意)。イランはウラン濃縮を15年間、3・67%以下にとどめることとし、遠心分離機など濃縮設備 を廃棄する。これでイランが核兵器を開発する道はほぼ閉ざされたと見てよい。オバマ政権の 大成果であった。
○残るは北朝鮮だけであったが、理屈が通じない国である。米国はいらだっているに違いな
い。国際間では核保有国とそうでない国との発言は重みが違う。だが、核保有国が増加して は、世界の平和を不安定にする。韓国では早速核保有への声が湧いてきた。
だが隣国同士が核を持ち、互いに戦闘的な言辞を弄すれば、それは自国のみならず周辺国
の脅威である。日本も安穏としてはおれない。中国が抗議し、米国も抗議。日本は米国と協調 して抗議した。
〇同じ時期に慰安婦問題が日韓両国で解決している。米国の強烈な後押しがあったという。
日韓の協調は北朝鮮から見れば由々しき事態だったのかもしれない。水爆実験成功の結果、
韓国内で核武装の声が高まり、結果として日米、日韓の間にすきま風が漂うこと狙っているの だろうか。
その一方で、拉致被害は一向に進展がない。北朝鮮の対応次第なのか、日本側から打つ手
はないのか。もどかしい1年がまた始まる。
〇こうした微妙な時期に合わせるかのように、7日のニューヨーク・ダウ平均株価が大きく下落
した。前日に較べて約400ドルの下げである。
米国では昨年金融緩和策を転換し、利上げに転じた。景気テコ入れのために放出した資金
が回収になるかもしれない。リスク資産は極力解消したいとの思惑が広がる。
中国経済も停滞気味である。「元」は不安定で、中国株も下落した。おかげで東京株式市場も
大幅な下げを見た。年始から5営業日連続で下げたことになり、これは初めてのケースという。
北朝鮮は絶妙なタイミングで水爆実験を実施した。
○日本はデフレ脱却を模索している。インフレターゲットを2%として、膨大な資金を市場に供
給してきた。おかげで潤沢な資金が景気をささえている。
だが米国の政策転換は日本にも及びかねない。日本はどうなるのか。日本も超金融緩和策を
転換(景気引き締め)するのか。
○サウジアラビアとイランの国交断絶も気がかりである。中近東の安定は世界の平和に直結
する。この紛争で石油価格がどうなるのか。
多事多難な春になった。
(黄色い風見鶏)
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