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愛縁奇縁
(2016.3.30掲載)
○AKB48の総選挙が新潟市で開催になるとの報道で、新潟市内のホテルには予約が殺到。
ホテル不足になっていると言う。魅力あるイベントがあれば人が殺到する時代になった。良質 な全国規模、あるいは世界規模のイベント招致やコンベンションは、大勢の人を呼ぶ。
こうした人の動きを、地域の元気に結びつけ経済活性化を図ることの重要性が増している。こ
れに対応する交通アクセスを高度化し、名所旧跡を含めた観光ルートを整備していく。そのた めの組織形成がいっそう重要になった。
○県は「新潟県観光戦略会議」を組織している。会議の会長は福田勝之新潟県商工会議所連
合会会頭、最高顧問に泉田裕彦新潟県知事を迎えた。同会議では「新潟県の観光を考える百 人委員会」を創設。100人のメンバーが定期的に集まって、県の観光を戦略的に考えている。
その答えの一つが観光地域のマーケティングやマネジメントを推進する法人(日本版DMO)の
設立である。DMOは地域の「稼ぐ力」を引き出し、同時に地域への誇りと愛着を醸成する「観 光地経営」の戦略を展開する。そのための基礎的な役割・機能を担う組織である。
必要なことは@関係者の合意形成、A各種データに基づく戦略の策定、Bプロモーション機能
である。DMOはそれに応えるはずである。
○新潟県の観光入込客は、平成27年1月〜9月までで、6000万人を越えた。前年同期に比
較すると、256万人の増加になる。率にして4・5%の増加である。
北陸新幹線の効果もあって上越地域の伸びが大きい。前年比7・8%も伸びて、820万人増
加した。長岡花火の観光客約100万人も、新潟県の観光客数に貢献している。
さらに本県の宿泊客は大きく伸びた。昨年1年間で宿泊客は約1100万人。これは前年に比
較して17・7%もの増加になる。この1100万人のうち、外国人は26万人で前年比92・8%増加 した。倍増である。全国の外国人宿泊者も増加しており、昨年は約6600万人である。増加率 は前年比48・1%で、それ自体も大きな伸びを示しているが、本県の増加割合は大きい。
さらに、観光で重要な要素になるのは人数のみならず、宿泊日数である。宿泊者は消費金額
も大きく、受け入れ側にとっては大きな魅力になる。
○宿泊客の消費金額は、日帰り客に比較して多くなる。仮に1100万人の宿泊客が、旅館や
ホテル、交通機関、土産物店、名所旧跡などで1万円を消費したとすれば、その支出合計は1 100億円になる。もし、2万円使ったとすれば2200億円になる。受け取った側は、それをさま ざまに消費するであろうから、経済波及効果はさらに増加する。
しかもこの交流人口約1100万人は、1日当たり約3万人にあたる。県人口は国勢調査よりも
実質3万人多くなっていることを示す。
○「観光とは点から次の点への車窓の景色である」という。点とは観光スポットである。つまり
移動する間の車窓からのロケーションが、観光の質を決めるとの考え方である。
これから観光シーズンである。長岡では長岡北スマートICの整備が進んでいる。寺泊には海
がある。歴史の蓄積がある。
各地に点在する観光スポットをいかに結び付けていくか。そして車窓の景色をいかに美しくでき
るか。個々の観光地、観光業者を統合して整合性ある観光戦略(日本版DMO)を形成する時 期にある。
すでに一般?雪国観光圏(湯沢町、南魚沼市、魚沼市、十日町市、津南町)、一般?信州いいや
ま観光局(妙高市)、妙高観光推進協議会(妙高市)が県や市の境界を越えてスタートしてい る。
観光の質が問われている。(黄色い風見鶏)
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