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愛縁奇縁
No.141:日本海横断航路用の船舶購入で混乱
知事選挙にも影響必至

2016.8.9掲載

○新潟県のフェリー購入計画が紛糾している。県は報道内容について「県民に誤解を与える。
適正な報道を求める」として抗議したりしたが、事態は沈静化しない。5日には県議会建設公
安委員会で県の関与と責任が追及になった。
フェリー購入計画は、新潟県の産業振興のため対岸との交流を図る政策。県は、新潟港とロ
シア極東を結ぶ日本海横断航路(ウラジオストック港、ザルビノ港を結ぶ航路)の発展を考え、
フェリーを購入して県の力で安定した運行を目指そうとしてきた。
良案だったが、ここにきてフェリーの購入はとん挫し、金銭的にも大きな負担が生じそうであ
る。

○ことの経緯は以下のようである。
フェリー購入計画では、県の窓口は交通政策局(局長=桐生裕子氏)だった。だが実際の購
入折衝に県交通局の職員が動いたわけではない。日本海横断航路運航の現状は、第三セク
ターの新潟国際海運梶i新潟市中央区)が担っている。同海運が県と連携しながら交渉した
(はずである)。
だが実際の折衝は同海運の子会社「ナフジェイ・パナマ」(社長=五十嵐純夫氏)だった。この
形態では意思表示も協議も齟齬が起きやすい。県のOBが代表を務めていたとしても、責任体
制は曖昧になりトラブルも起きかねない。ましてや相手は海外である。懸念が現実化した。

○「ナフジェイ・パナマ」は、韓国の中古船売買の仲介業者「ソドンマリタイム」と昨年8月に契
約を結び、手付金7400万円を支払った、売買金額は5億円、とのことである。しかし県は認
めていない。「ナフジェイ・パナマ」の五十嵐純夫社長も同日「交渉経過の説明などのため、県
幹部に仲介業者との面談をお願いした。県幹部から船舶確保の要請をしたのではありませ
ん」と明快に否定している。
 だが、手付金を支払ったのだから契約したのだろう。泉田知事は、「なぜ契約したのかキツ
ネにつままれた思い」と言うが、これでは困る。
フェリーは韓国から回航されているが、要求速度(18?)がでなかった。複数の企業が介在した
結果、性能のチェックが十分でなかったようである。県は結局フェリーの受け取りを拒絶する。

○このフェリーは日本の海運会社が使用終了し、韓国企業に売却。その後10年以上使用した
ものであった。リフォームに相当の資金がかかる。売り主側は支払いを求めて海事仲裁機関
(一般社団法人日本海運集会所=東京都文京区・1921年創立)へ仲裁を申し立てた。
同仲裁機関はこうした紛争を仲裁するわが国唯一の、常設の海事仲裁機関である。その「仲
裁判断」は裁判所の確定判決と同一の効果を有する(仲裁法45条)。
「仲裁判断」は7月にでた。ところが本県側が一方的に敗北。フェリーは購入できないうえに、1
億7000万円の支払い仲裁を受けたのである。県は支払わないとし、事態は混乱している。

○泉田県政は困った状況にある。10月には県知事選挙を控えている。
この問題で県議会は硬化した。本年5月には県市長会(会長=森民夫長岡市長)と県町村会
(会長=渡辺広吉聖籠町長)が連名で知事への質問状を提出したが、結論は出ていない。
何やら騒がしく、長岡市も圏外ではなくなった。知事選挙を見据えて、森民夫長岡市長への期
待も起きている。
県政は波瀾含みになった。

(黄色い風見鶏)


(黄色い風見鶏)

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