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愛縁奇縁
○新潟県知事選挙の告示が29日に迫ってきたなか、米山隆一氏(49)は23日、県庁で記者会
見し、無所属での立候補を表明した。これでようやく、知事選挙が行われることになった。無投 票を回避できる。
米山氏は東大医学部卒の医師で弁護士。魚沼市出身である。まだ40代。すでに立候補を表
明している前長岡市長の森民夫氏(67)よりもかなり若い。その若さに期待する向きも多い。
○いうまでもなく、選挙は民主主義の要諦である。多様な考えを持つ様々な階層の有権者に
対し、複数の政策や理念を示すことで、自由な選択を行う。そうすることで、将来にわたる国や 地域社会の方向を決めていく。
多様な意見は選挙を通じて集約され、合意が形成される。だから選挙戦が行われず、無投票
で決まることは避けるべきである。今回の知事選挙は歓迎すべき情勢になった。
○米山氏は民進党の新潟5区総支部長だった。だが、民進党は立候補者を立てないとした。
政党が選挙で候補者を立てないのでは、何やら寂しい。適切な候補者がいないのか、県知事
選挙に無関心だったのか。それでも党役員は党の決定に従うしかない。
この情勢に対し、共産、生活、社民の野党3党を中心にする有志の会が、「泉田県政の路線を
引き継ぐ独自候補」を模索し、米山氏に働きかけた。森祐子参議院議員の説得は強力だった という。その情熱が米山氏に決断を促した。
○米山氏は選挙戦最大の焦点になるとみられる原発の再稼働について、「福島第1原発事故
の検証なくして議論はしない」という泉田知事の路線を継承すると断言。「住民の安心と安全を 確保する」と述べた。そのうえで対立候補の森民夫氏はおそらく、「柏崎刈羽原発の再稼働容 認を前提として国に対応するのでないか」と憶測。「原発事故の検証がきちんと済み、あらゆる 安全が確保されるかどうかが重要。安全かどうか分からないのに議論をするのは筋が違う」と 断言。争点を明確にした。
○米山氏は立候補表明の記者会見に先立ち、民進党県連に離党届を提出。同県連はこれを
受理した。米山氏は共産、生活、社民の野党3党の支援を受けて選挙戦に入る。事実上の一 騎打ちである。
米山氏は、医師や弁護士として地域に溶け込んで働いてきた経験を生かすとする。このため
主な政策は、子育てや医療・介護の環境整備を図るという。さらに環太平洋戦略的経済連携 協定(TPP)に批判的な立場から、農家の所得向上に努めるとしている。
選挙は熱気を帯びている。(黄色い風見鶏)
(黄色い風見鶏)
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