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○新潟県は毎年県の様々な事象を数値化した『統計年鑑』を発表し、県勢の実態を数字で把
握している。膨大な統計数値はなかなか興味深いものである。
これをコンパクトにまとめ、手軽に利用しやすくした『統計データハンドブック』の発行も毎年実
施している。その平成29年度版には全国で第1位は何か、2位は?などと並んでいて、県の力 がわかりやすい。
○同ハンドブックによれば、全国第1位に信濃川がある。県の総面積は全国第2位である。米
菓やニットの生産量などは第1位で、伝統産業の力がうかがえる。農業では米の産出額が第1 位である(1284億円)。枝豆の作付面積(1560f)が1位。枝豆好きのわたぅしたちは思わ ず、そうなのかと納得する。種類も多い。弥彦むすめ、おつな姫、湯上がり娘、黒埼茶豆、肴 豆などスーパーの店頭には「枝豆」だけではなく品種名がついている。さすが農業大県である。 うまいものを食べているせいか、本県女子の平均身長は日本一ともあった(5歳児で110・5 ab)。
○興味深い数値が並ぶ同データブックであるが、気が滅入るデータもある。
たとえば出生率である。人口1000人当たりの出生率は6・9人で全国の順位では41番目にあ
たる。全国の都道府県は全部で47であるから、ずいぶん低いことになる。子どもが生まれな い、少子化と騒いでいる日本の中で、さらにドンジリに近い。
食べるものがうまい土地柄であるが、出生率に影響がある親との同居は、3世代同居率でみ
ると第3位と順位は高い。だが全国的に低下しているためであろうか、その割合は、13・8%に とどまっている。ほとんどの家庭で3世代同居はなくなった。
○同データブックで市町村別を見ると、長岡市では、高齢者(65歳以上)の同居割合が49・5%
である。約半数の世帯で高齢者がいる。一方で、高齢者だけの世帯(65歳以上が1人だけの 世帯と夫65歳以上・妻60歳以上の世帯)もほぼ10%にのぼる。
世帯構成からは地域社会の高齢化が見えてくる。世帯構成の変化が少子化に拍車をかけて
いる可能性は高い。
○県内自治体で直近5年間に人口増加の要因を社会増(転入・転出の差)に求め得るケース
では地域社会の協同を進めようとして、自治会に事業費を交付している。これが要因のすべて とは即断できないが、このような直接交付の政策は効果があるようだ。
人口増加を念頭にした各種の助成金交付や企業誘致策は多い。市民への直接交付ももっと
拡大する余地はあるのだろう。
長岡市では市民による開府400年の記念事業に助成金を交付することになった。人口問題
の解決にはこうした新たな施策の積み重ねが欠かせない。
(黄色い風見鶏)
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