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○高齢化社会になり、多くの問題が顕在化している。たとえば住宅である。新築から数十年た
てばあちこちに不具合が出る。生活パターンも変わる。まだまだ元気に活躍できると高齢者が 考えれば、住宅への再投資はあり得るだろう。「だが先は身近い、子どもらはそれぞれ家を造 り独立した、老後の資金を減らす必要はあるのか」と考えればどうなるのか。
孤独死やごみ屋敷には高齢化からくる様々な問題が凝縮している。
○同じようなことは公共施設にも当てはまる。経年劣化で状態は悪くなる。市民生活にはエン
ドが無いから、社会投資の更新は必要である。いつどのようにして行うか。資金は大丈夫か。 全てを一度に行うことは無理だろう。だが更新は欠かせない。
昨年12月には、出雲崎町船橋地内で道路が陥没。走行中の軽乗用車が転落した。古くは高
速道路(中央自動車道)笹子トンネルで天井のコンクリート板が落下し、走行中の車を直撃。9 人が死亡した(2012年)。
こうした事例は適切な更新の必要を示唆する。
○高度成長期に住民福祉を目指して大規模に行われた公共投資は、現在このようなリスクに
さらされている。コンクリート造りの文化会館や図書館など、多くの公共の建物は立派である。 だがそのような建物も経年劣化は避けられない。
例えば長岡市の上水道管は整備後、40年(法定耐?年数)を経過した割合は17%(2015年)で
ある。だが20年後には67%、30年後は92%になる。
安心・安全が確保できなければ、住民は他の市町村に流出するだろう。地域間競争に敗れて
しまう。計画的な更新が欠かせない所以である。
○国は13年に「インフラ長寿化基本計画」を策定。総務省はこれに沿って「公共施設等総合管
理計画」を全国の市町村に示し、16年度までに策定するように促した。
人口減に伴う住民税収入などの減少が想定できる一方で、上下水道や道路、公共の建物など
の公共施設は毎年経年劣化が進む。更新投資が避けられないのだから今後30年で財政破綻 が起きないように、今から計画的に進めなさいとの、国の親心である。
○長岡市も国の方針に従い、「長岡市公共施設等総合管理計画」を策定した。
同計画の基本的な考え方は「市の人口は平成7年をピークに減少し、少子高齢化の進行によ
り、今後、施設の需要も変化」していくとみる。さらに「公共施設等の老朽化に伴う維持・更新費 用の増加」が見込まれるとし、「長岡市が保有する公共施設等を今後30年間の長期にわたり 計画的に管理する」と謳い、現状分析と更新計画を考えている。
財政破綻の心配はないようであるが、戦後70年。様々なことが転機を迎えている。
(黄色い風見鶏)
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