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○確定申告の時期になった(3月15日まで)。高額所得者や複数の事業所などから報酬を受
けている人は申告しなければならない。年末に給与で調整していない自営業者なども対象であ る。税金は必要としても、過分に払いたくないのは人情である。だからその計算に、この時季 は忙しくなる。対応する税務署も忙しい。専門家である税理士も、相手が高額所得者ともなれ ば仇やおろそかにできない。
e‐Tax(電子申告)の普及もあって、合理化が進んではいるが忙しさと緊張感は変わりない。
○その申告時期に合わせたかのように、もうひとつの騒がしさが絶えない。国税庁長官である
佐川宣寿氏への批判である。前任の財務省理財局長時代に学校法人「森友学園」への国有 地売却問題が起きており、その時の責任者だった。
国会で、森友学園への国有地売却に関する交渉記録は「事案が終了しているため、記録は残
っていない」、すでに「廃棄した」と答弁していた(昨年3月通常国会)。これが虚偽答弁でない か。国会軽視である。国民をばかにしているのでないか。批判が続いている。
○今年になって、法務問題を検討していた300ページ余りの内部文書がみつかった。これに
より、件の交渉記録が残っている可能性が判明した。開示された記録のなかには、土中の廃 棄物などを理由に森友学園側が土地を安価で購入したいと財務省近畿財務局に要求、それ への対応などが記されている。さらに近畿財務局が一度は学園側の要求に対して難色を示し たものの、なぜかその後すぐに方針を変え、協力姿勢に転じたことも明らかになった。
法務問題での記録が残っているならば、国会答弁は虚偽でないのか。再度の佐川氏召喚を拒
否し続ける政権の姿勢は、納得しがたくなる。極力、うやむやにしたいとの思惑が透けて見え る。
納税期に庶民の不満が噴出した感がある。
○このような不透明な事件が起きた時に、解明する記録書類が何故かなくなる。証人が何故
かいなくなる。このような事態を起こさないためには、外部からの働きかけに対する対応が要 になろう。それは必ず記録し、上司に報告し、請求があれば常に開示できる仕組みである。わ が国は、そうしてきたはずであるが、政権が絡むと違うのか。
○「李下に冠を正さず(りかにかんむりをたださず)」という。李(すもも)の下で冠を正せば、遠
くからは果実を盗んでいるかのように見える。そのような誤解を避けるようにとの中国の故事 は、今も生きている。
強弁を持って事実を糊塗する時期ではないだろう。(黄色い風見鶏)
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