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山古志地域の伝統行事「牛の角突き」(山古志闘牛会主催)の初場所が4日、山古志闘牛場
(山古志南平)で行われた。行動制限が解除され3年ぶりに全国から多くの観客が集まり、1d を超える巨体がぶつかり合う姿を楽しんでいた。
コロナ禍のなかも伝統を引き継ぐ
同地域や小千谷市東山地区からなる「二十村郷」での牛の角突きは、神事として1000年あ
まりの歴史を持つと伝わる。国の重要無形民俗文化財にも指定されている。戦後、一時期途 絶えることになったが住民らの努力で復活した。中越地震で存続が危ぶまれたが、全国から の支援で乗り越えた。
角突きは国内では沖縄県や愛媛県宇和島、岩手県久慈など6地域9市町で行われている。
このなかで二十村郷の角突きは、神事の流れをくむため牛と勢子の駆け引きを楽しみ引き分 けを原則としている。この点が評価され1978年、国内の角突きで唯一、国の重要無形民俗 文化財に指定された。
コロナ禍で、角突きも場所が中止になったり、入場制限をしたりして年間の来場者は大きく減
少した。動画投稿サイト「ユーチューブ」で取り組みや牛舎の様子などを配信し、全国のファン らに向けての情報発信に力を入れてきた。そうした努力のなかでの開催である。
今季の初場所は、マスク着用といった感染防止対策は求められるが、緊急事態宣言などの
行動制限がない中での開催となった。1席ずつ空けての着席を、より多くの人に楽しんでもらお うとグループどうしで間隔をとることにした。
県外からも多く来場し観戦
天候にも恵まれた初場所には、首都圏や近県などからも多くの人が訪れ、昨年の倍近い10
00人以上の来場者となった。14組28頭の勇壮な取り組みとともに、初夏の山古志の気持ちの よい風景を来場者たちは満喫していた。
勢子に相撲の化粧まわしにあたる面綱をとられ、赤と白に分かれた闘牛が入場し取り組み
が始まると、観客たちは闘志むき出しでぶつかり合う2頭の姿に息をのんでいた。追い立て役 の「よしたあ(がんばれ)」や「それ、それ」といった掛け声が響き、牛がぶつかり合い「ガツン」と 激しい音を場内に響かせていた。
引き分けが原則のため、勝負が決まる前に勢子が間に入って引き離す。まだ闘志が残る牛
を15人ほどの勢子が追いかけ回し、足に綱をかけたり、角を押さえたりした。観客らは、ほか では見られない牛と勢子の駆け引きにくぎづけになった。
争いでなく競い合い、互いをたたえあって楽しむ
山古志闘牛会の松井富栄会長は「県外からも多くの人が来てくれてうれしかった。牛たちも
がんばってくれ、いい角突きを見せることができた。争いではなく競い合いで、互いをたたえあ って楽しむのが山古志の角突きの一番大事なところだと思う。これをしっかりと伝えていきた い」と話していた。
また、長年にわたり牛持ちなどで角突きに貢献してきたとして柿木由松さんに、勢子で闘牛を
描き続ける画家の星野宏喜さん作の絵が贈られた。
詳しくは星野まで。(0258−32−1933) (naganews@crest.ocn.ne.jp)
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