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長岡:笑顔でつないだ聖火リレー
(長岡での44分の道のり)


 東京五輪の聖火リレーが4、5の両日、県内を縦断した。2日目にはアオーレ長岡から市陸
上競技場までの間を18組でつないだ。長岡でのリレーの様子を取材した。

勇気と希望もつなぎたい
大手通→大手大橋

 午前9時30分にアオーレ長岡を出発した聖火は、大手通を経て大手大橋に向かってリレーさ
れた。1日目の上越地区とはうって変わっての晴天。「天気がよく、あっという間だった。沿道の
人たちに笑顔を届けられ、聖火の力って大きいと感じた」(3人目・木村徹さん)、「すがすがし
いですね。1964年生まれなので人生で2度五輪に巡り合え最高」(9人目・長谷川晃さん)と、
ランナーたちは応援の市民と気持ちを一つにして走り抜けた。
 車いすで聖火を運んだ6人目ランナーの波潟健治さんは「重度障害者となり一時は寝たきり
となったが、障害を言い訳に家に閉じこもるのはいやなので、水泳などのパラスポーツを始め
た。今は卓球バレー協会を立ち上げ県内での普及に取り組んでいる」とさらに前を向く。
 「今まで生きていて一番すっきりした」という7人目の伊東一男さん、「少林寺拳法の指導者を
やっていたが、9年前に車にはねられ頸椎損傷で首から下が動かなくなった。しかしリハビリを
がんばり、こうやって歩き、走れるようになった。これからもボクと同じような方に勇気と希望を
つないでいっていきたいと思う」と力強く語った。パラリンピックには大きな声援を送りたいとい
う。

沿道の応援があたたかい
大手大橋西詰

 大手大橋西詰交差点から大手大橋上流側の歩道には、午前8時過ぎには一目見ようと市民
らが集まり始めた。照り付けるような日差しに、日傘を広げて待つ人も。ボランティアや巡回の
警官が「ソーシャルディスタンスを取って。車道には出ないように。応援は拍手で」と注意を繰り
返した。やがて観客は歩道をほぼ埋め尽くしたが、人と人が重なるほどではなかった。
 10時ころからスポンサーの車が次々と音楽を遠慮がちに流し、応援マナーを訴えながら近づ
いてきた。派手なコスチュームの女性がパフォーマンスを見せたり、記念タオルや飲料を配っ
たりしながら歩く。「〇〇社はもうかっているんだ」とのささやきも聞こえた。
 なかなか聖火が見えないので、用意した旗を振ったり、もらったばかりの応援タオルを広げ
たりして、その時の練習をする人も。
 長い車列のあと、13人目の反町健二郎さんがゆっくり走りながら現れた。笑顔で右に左にと
手を振って大手大橋を渡り終わったが、それもあっという間。反町さんが通り抜けると、観客は
一斉に土手道を下りて陸上競技場が見下ろせる斜面に移動を始めた。
 反町さんから聖火を受け継いだ古川憲さんは「最高の気分。初めて会うのにこんなに応援が
あるとは、あたたかい雰囲気だった」と話し、「周りの人からリレーはあるのかね、走れるのか
ね」と心配してもらっていたと、この日に走れたことに感謝した。
 
闘牛文化を広めたい
陸上競技場入口

 陸上競技場入口に着いたスポンサーカーは競技場前の広い駐車場に入り、ランナーは通路
を走り続ける。ここで西詰交差点から走ってきた陸川和男さんから聖火をバトンタッチされたの
は16番手で唯一のグループ参加の闘牛チームだ。山古志から5人、小千谷から4人でお互い
に聖火を手渡ししながら競技場入場口までの短い道のりを走った。
 代表の松井富栄さん(山古志闘牛会)は「暗い雰囲気だが、明るくなってくれればと走った。も
っと大勢で楽しめたのに」とコロナ禍を残念がった。「中越地震で大きな被害を受けたが、支援
を受け、闘牛をやらせてもらっている。しっかり次につなげたい」。小千谷闘牛振興会の星野祐
太さんも「大勢の応援で楽しくできた。闘牛文化を多くの人に広めたい」と、闘牛の継承を誓っ
た。
 競技場のトラック内は、闘牛グループから聖火を引き継いだ17人目田中湖陽さんが走り、最
後に18人目の丸山養輔さんがゴールした。無観客だったが、場外からの応援団が拍手で見届
けた。

皆でつないだ火は聖火台に
陸上競技場

 陸上競技場の多目的スペースは聖火リレーランナーの集合場所だった。朝8時半ごろ、拍手
に送られて品川ナンバーの専用マイクロバスに乗り込み出発した。
 予定通りに10時14分にリレーが終了すると、再び全ランナーで最後のミーティングを行い、記
念写真を撮って解散した。
 多くのランナーは引き続き報道陣による囲み取材を走行順に受けた。まずNHKの公式取材
があり、次に民放と新聞社による取材。どのランナーも「楽しく走れた」「笑顔の応援があった」
と走り終えての気持ちを口にし、「世界で貧困に苦しむ人に手を差し伸べられるような人間にな
りたいという固い決意でリレーした」(4人目・高橋くららさん)など、聖火に託した個々の思いを
はっきり語った。
 中村真衣さんの次に取材を受けたのは、最年少ランナーで空手少女の高野万優さん。ベテ
ランのアスリート顔負けの堂々とした受け答えをしていた。
 コロナ禍の不安の中、複雑な気持ちを抱いて迎えたこの日だったが、多くの協力とあたたか
な応援を受け、参加したことにそれぞれの参加意義を感じ取っていた。17人目の田中湖陽さん
は「皆がつないだ火が聖火台に点されるのが楽しみ」、12人目の山口桂一さんは「スポーツ好
きの子どもと一緒に五輪を楽しみたい」と、東京オリパラが無事に開催されることを願った。









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