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大星 光史選
卯月の秀歌‐1 愛知県東海市 斉藤 浩美
スニーカーは青春の色春の色野を歩くため街歩くため
【評】とてもリズミカルですね。その調子で遠き県外からの投稿大いに賛成。今後も頑張って投
歌の歩みをしてください。
卯月の秀歌‐2 長岡市 今井 敏
軒先の雀の声に目覚めたり春の息吹きに心ときめく
【評】結句の「心ときめく」が素敵です!!やはり春の息吹き、新鮮な感覚。嬉しい季節なんですな
ア。一首のよさですね。
卯月の秀歌‐3 見附市 岩井 義二
白鯨の横たわるごと嵩雪の静かに痩せて春歩み来る
【評】結句の「春歩み来る」が嬉しい。しかも「白鯨」とか「嵩雪」とか、作者の春を深く待つ心
が沁みる一首。
佳作
長岡市 稲田 吉也
君逝けり君の愛せし猫死セリ私はけふも海を見にゆく
長岡市 青木 流子
鄙に住む姪より賜ふ越冬のキャベツ白菜色白じろと
見附市 旭山 正太
用無くも気軽に行き来せし友の逝きてしまへり氷雨降る日に
長岡市 高橋 実
四十四年過ぎたり我ら夫婦なり出会いの頃の気持ち確かむ
長岡市 早川 モトエ
大地震の東日本に想い馳せ一助になればと海産物買ふ
見附市 宇之津 金次郎
そつの無く笑みを絶やさぬ話しぶり巧き話の裏透きて見る
長岡市 斎藤 育
強風のふっととぎれて春彼岸墓前の炎夫のごと立つ
長岡市 高橋 幸男
クリオネは海の天使ぞ存在の理(ことわり)あるや旺盛なる食
見附市 宮島 梅子
風邪で臥す独り居気遣いヘルパーを頼んでおいたと息(こ)は出勤す
見附市 長谷川 綾子
各駅の列車の窓に碧い海さざなみ見えてひとり鼻歌
長岡市 小林 仙子
入院し上膳下膳ありがたさ早く良くなり退院したい
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