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No.1002:福島原子力発電所の事故処理費用が増大
(12月8日分)
東京電力の福島原子力発電所の事故処理が混乱している。経済産業省が試算した賠償費用
だけでも、これまでの試算である5・4兆円から約8兆へ、3兆円も上回るという。さらに除染費
用については当初見込みの2兆5千億円から5兆円程度に増大するという。この原資をどこに
求めるのか▼それだけではない、廃炉や汚染水対策がある。除染後の廃棄物中間貯蔵施設
の費用は1兆1千億円と、予測は変わらないようであるが、半端な金額ではない。全てをあわ
せると20兆円ほどに費用が増加する▼これらの費用は、本来であれば東京電力の負担であ
る。しかし、とても一社で負担できる額ではない、とされている。そこで考えられるのは負担者
の範囲を広げることである。一つには大手電力にも、全社に負担を求める(原発を保有してい
ない沖縄電力を除く)。とりあえずは本来積み立ててあるべき引当金約3兆円相当分を負担さ
せる。さらに電力自由化で参入した新電力会社にも負担を求めるという▼どうやら事故の後始
末を全国民に負わせる考えのように見える。これでは電力料金に跳ね返らないのか。クリーン
エネルギーを求めて、新電力会社が鳴り物入りで登場した。経営を強化し、安定した電力供給
に道筋をつける時期に、おかしなことである▼原子力は安価でクリーンと言われてきた。しか
し、このような対応しかないとすれば、少しも安価ではない。今も故郷に帰れない国民の存在を
考えればクリーンでもない。それでも原発依存を止められない。原発はもろ刃の剣である。(と
けいそう)
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