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悠久録(過去の悠久録はこちら)
2014年6月3日分
悠久録(No.775)
第65回「全国植樹祭」が6月1日、開催になった。同植樹祭は毎年春季に開催される国家的行
事で国土緑化運動の中心的行事になっている。今年は新潟県が開催県で、長岡市が中心的 な役割を果たした。特に中越地震での甚大な被害から立ち直って10年。復興の姿を示す植樹 祭でもあった▼天皇皇后両陛下は5月31日に来岡され6月2日まで、長岡旧市内や川口で植 樹祭の催しに臨席。その穏やかなお人柄を市民に示された。移動の沿道には大勢が並び、日 の丸の小旗を振って歓迎。両陛下の暖かな笑顔に感激していた。「青空に声にじませて植樹 祭」(大串章)▼全国植樹祭は太平洋戦争中に乱伐された山林を復興しようとの意気込みから 始まった。戦争当時は、資源不足から船舶や飛行機まで、木材で代用できる部分は木材を使 用した。バスも木炭で走った。その上に空襲で住宅が焼失した。必然的に山林は乱伐され荒 廃したのである。植樹祭はその復興を目指している▼第1回の植樹祭は1950年4月4日、山 梨県が会場だった。以降毎年全国の都道府県を会場に、順番に開催してきた。1994年から は2回目の開催地になる県も出てきた。本県も2回目である。最初の頃からは60年以上の歳 月が流れている。初期のお手植えお手播きの木々も成長した。そこで1977年からは秋季に 「全国育樹祭」が行われ、皇太子ご夫妻が出席する。山林は「親が植え、子が利用する」から である▼国土の多くを山林が占めるわが国で、自然への思いは世代を繋いで、連綿と息づい ている。(とけいそう)
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