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悠久録(過去の悠久録はこちら)
(7月15日分)
安部内閣は北朝鮮への制裁を一部解除する。北朝鮮が拉致被害者の帰国に関する調査機
関を立ち上げ、その委員長に大物が就くから、との説明である。大物が委員長に就くだけで、 制裁の解除へ舵を切る。具体的な成果は大丈夫か▼ここまで辿りつくのにどれだけの歳月が 流れたのか。蓮池さん家族他の帰国から10年である。何としても解決したいが北朝鮮を本当 に信頼しても良いのか。調査機関が誠実に稼働しなければ、事態は解決しない。その保証は どこにどの程度あるのか▼イソップ物語に、北風と太陽の話があった。北風と太陽が旅人の 上着を脱がせようと争う。北風は一生懸命、強風を吹いたが効果が無い。結局暖かい日差し が旅人に上着を脱がさせる。強権よりも融和を説き、温かさが目標実現の近道と諭す寓話 は、近代政治の抗争に役立つのか。ノーマルと言えそうもない国へ、譲歩が先行する。不安感 は募っていく▼安倍内閣は憲法解釈を変更した。わが国は今後戦闘行為には柔軟な対応を 取ることになる。友好国のためならば戦火もいとわないという。戦死者も出るかもしれない。だ が自国民のためには何をするのか。憲法解釈変更が北朝鮮への無言の圧力になったとして も、制裁解除を先にしてなんの成果にも結びつかなかったら、どうするのか。小泉元首相の訪 朝から10年の歳月が無為に流れている。北朝鮮に残っている被害者の心情はいかばかりか。 絶望感だけが広がることになってはならない▼安倍首相の大胆な決断が裏目に出ないことを 切に願うばかりである。(とけいそう)
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