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No.907:スキーバスの事故

スキーバスの事故で、15人が死亡した。運転手も死亡して、事故に至った状況は今一つ判然
としない。だが、大型バスがカーブの多い道をハイスピードで走れば、危険は高まる。時間は
深夜である。寒波を迎えた信濃路は、どのような状況だったのか▼それでも若者たちを乗せ
て、バスが走った。運転手は65歳という。その年齢では深夜のバス運転はつらかったろう。そ
のような勤務を選ばなければならない理由があったのだろうとは思うが、経験も訓練も不十分
のまま走ったように見える▼顧客の争奪戦が無理な料金設定を招き、安全管理をおろそかに
していたのか。大型免許を持つ運転手の確保に苦労した結果なのか。 運航予定の路線と異
なるコース選んだのはなぜなのか。会社の指導はどうなっていたのか▼企業主の対応は、何
事もなければ看過されることが多いとしても、これだけの大事故が起きれば弁解の余地がな
い。当局の規制はさらに厳しくなる。それはさらなるコストアップ要因になるだろう。売り上げ増
加で乗り越えようとすれば、同じような無理が生じかねない▼長岡商工会議所会頭の丸山智
氏は、本紙記者の取材に対し、中小企業の成長はすべて、「経営者である社長にかかってい
る」と断言し、「人は助けてくれない。自分の企業は自分で守るしかない」と話している▼規制に
苦吟している企業がいることも事実である。だが、それを乗り越えるのも企業自身の努力であ
る。日本の豊かさを本物の豊かさにするため、今年も乗り越えなければならない試練がある。
(とけいそう)



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