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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.946:売る商品は「雰囲気」

悠久録(7月12日)

先の国勢調査の速報によれば、65歳以上がついに4分の1を超えた(26・7%)。本県はさらに
多く3分の1に迫る(29・8%)▼この年齢層は戦後間もなくの生まれで、この世代を中心に、高
度成長を支えてきた。御苦労さま年齢層である。団塊の世代として、巨大な消費を成し、同時
に新たな需要を作りだしてきた。65歳を超え、社会の第一線から退いたとしても、高齢化世代
が団塊の世代であることは変わりない。そこには新たな老人市場がある▼名古屋市に本部を
置く某珈琲店社は、「今の世の中を「人間の心の豊かさを見直すようになってきた時代」と位置
づける。そして日々の楽しい団欒の場として、あるいは元気・英気を養うための場として「くつろ
ぐための、一番いい場所」を提供する▼そのためには「限りなく自宅に近く、居間の延長線上」
のような「雰囲気」を重視する。そこで提供する商品は、そのような「雰囲気」である。このコン
セプトが共感を呼んだのであろう。全国に店舗展開。昔ながらの「雰囲気を」重視した店づくり
をする。1968年第1号店を開設し、6月には東京証券取引所第1部に上場。先般市内今朝
白にも出店した▼アメリカ式のスピードだけを優先する珈琲店で無く。昔ながらの雰囲気は、
高齢化時代にマッチする。高齢者の市場は、個々の商品をそれぞれ別々に機能やデザイン、
価格を考えるのではなく、総合的に横断的に考える▼そこにポイントを合わせた某社の「雰囲
気」を売る作戦は、これからの社会を考えるキーワードになりそうだ。(とけいそう)


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