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No.988:神谷明日香さん(小学校6年生)の特許

(10月27日分)

神谷明日香さんは小学校6年生。5年生のとき工夫した空き缶選別機で特許を取得した。大
人顔負けの快挙である▼神谷さんの特許はアルミ缶とスチール缶の自動選別機である。何れ
の缶にも、それぞれ種類名が書いてあるので間違えることはない。選別は容易である。だがこ
れが大量になると、意外に手間がかかる。一個一個、目で文字を読むのは、合理的でない▼
神谷さんの祖父はスーパーマーケットを経営している。自動販売機もある。当然空き缶は大量
に出てくる。その整理に祖父が大汗をかいているのを見てきた。そして夏休みの宿題に自動
的に選別するゴミ箱を工夫したのである▼お客さんが飲み終わった缶をゴミ箱に放り込む。す
るとゴミ箱はアルミ缶とスチール缶を選別して、それぞれ所定の所に収める。磁石の作用を応
用した工夫であるが、磁石だけではうまくいかない。ペラペラした板を付けることで、実に楽しそ
うに2種類の缶は区分できる。特許は、このぺらぺらした板の工夫が、他に類例が無いとして
いる▼神谷さんの特許は米国のTED社(本社=ニューヨーク)が着目、同社の招待で発明の
経緯を講演した。同社は卓越したアイディアに着目し、毎年大規模な世界的講演会を主催す
る。さらに講演の様子をインターネットで世界中に伝える。講演には、クリントン元大統領など、
著名人が登場する▼神谷さんの工夫は拍手で迎えられ、その柔軟な思考に世界が驚いた。
神谷さんは「ともかくやってみること。それが一番大切」といっている。若い気概に脱帽である。
(とけいそう)




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