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シリーズ「開物成務」

第1回

北越印刷

その4

創業明治9年

活字による情報発信を続けて150


 

北越印刷鰍ヘ、デジタルと従来の印刷技術を融合させながら最新の印刷技術を駆使し
て、地域社会の文化に貢献している。

来年、創業150年を迎える名門企業である。目指すところは「みんなの幸せを追及す
る」こと。この課題を常に掲げトライし続けている。

 そこで同社社長の高山宏明氏(61、長岡出身、佐藤松雄会長から社長職を継承して11年目。
7代目社長)に話を聞いた。



『お客様あっての会社』

2014(平成26)年、高山宏明が7代目社長に就任し新経営陣が発足する。これま
での成果をさらに発展させなければならない。責任の重大さを痛感しながら、新たな目
標に向かって高山社長は走り出した。

社長が社員に対し常に口にしていることがある。それは、「我々が事業を継続できてい
のは『お客様あっての会社』ということ」だ。「お客様から当社を選んでもらうために
は、お客様から喜んでもらう良い仕事を提供しなければならない。最終的に、お客から
幸せを感じてもらい、喜んでもらう事が実行できなければ、当社社員は不幸せ」と捉え
た。従業員はパート3人を含めて53人(取材時)。印刷、製本、デザイン、DMなど、
ひとつの形を創り上げるまで、様々なスキルを持つメンバーが得意分野を活かしてい
る。

今は、社員のプライベートに立ち入るのは難しい時代である。このため本来のコミュニ
ケーションは取れきれていないのが現状だ。だから、「物価が上がっているなか、従業
員の処遇面に関してはいつも気にかけている。一刻も早く、少しでもみんなに喜んでも
らえる環境を作りたい」と、社員への思い入れは強い。

社長就任後、最初に目標としたことは、「DM分野の更なる拡大」だった。「今後、紙
の媒体が減少していくのは明白だが、DMについてはそうではない」と声を大にする。



電子媒体に負けない企業に

昔は、そこにある仕事をいかに取るかに集中。価格や人間関係、トップ同士の営業で商
談は成立した。コロナ禍以降は、在宅勤務や勤務地の分散化でこれまでのはたらき方は
随分と変化した。それに伴うように印刷物もネット印刷が台頭。同業は多く価格は安
い。

しかし、材料高騰など生産原価を考えると、活字第一に考えている企業としては価格を下げる
訳にはいかない。逆ザヤにならないためにも、ネット印刷とは勝負すべきではないと割り切ってい
る。

地域活性化のため社会貢献活動も

地域活性のために、新潟アルビレックスBB(プロバスケットボールB3リーグに所
属)の正式パートナーになり、自由自在なデザインと環境にやさしい応援グッズを考案
している。SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを踏まえ、紙の特徴を活かした
製品(うちわ、カレンダー、マスクケース、扇子など)は、フアンから好評である。特
にハリセン(扇子)は高い評価を得ている。

紙製品は製造過程でのエネルギー消費量が少ない。再生可能な資源であるから、ごみの削減
とリサイクルへの貢献も期待できる。今は、県内・外の大学、高校のスポーツ部からも注文依頼
が殺到し、時代の流れを見据えた戦略が功を奏している。

(つづく)






                       
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