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「長岡観光ボランティアガイドの会」(大手通2)の創立30周年記念式典が5月29日、アオーレ
長岡で開催になった。同会OBの他、長岡観光コンベンション協会、山本元帥景仰会、河井継 之助記念館、戦災資料館など、関係者が来賓として出席し、30年を祝った。記念式典に先立 つ記念ガイドでは、山本五十六記念館→生家→まちなか周遊をし、式典会場のアオーレ長岡 に到着。ガイドの説明を楽しんだ。
長岡ファンを一人でも獲得したい
同会は1992年4月に発足。当初は「欅の会」と称しその後、現在の名称になった。第1期生
で現会長の中野武夫さんが「現在の会員は約30人、昨年は若い人の入会があり嬉しかった。 この流れを大切にし、長岡の魅力を発信するとともに、メンバーの英知を集めて次への一歩を 進めたい」と冒頭挨拶。副会長の服部紗智さんが「ガイドを通して、長岡の町づくりや活性化に 協力したい」と閉会の挨拶をした。
来賓の市観光・交流部観光企画課の高野徹也課長は「ガイド実績が、発足当時は90人、20
20年には3100人に伸びた」と実績を紹介。これまでの活動へ感謝を述べた。合わせて市の 旅行業者を対象としたモニターツアーでは「ガイドが素晴らしいとお褒めをいただいている」こと を紹介し、その労をねぎらった。今年は「映画『峠』のおかげで、全国の河井継之助ファンが来 岡することが見込まれる。これまで以上の連携を計り、長岡ファンを一人でも多く獲得したい」 と、協力を要請した。
前会長の堀口晴夫さんは「30年前、『0』から手探り状態で、皆で相談しながら進めてきた」と
し30年を喜び、次の40周年、50周年に向けてエールを送った。
ガイド体験発表に2人、腹話術、「記念ガイド」も
ガイド体験発表は中野武夫さん(1期生)と加藤耕一さん(11期生)の2人が発表、中野さんは
「ガイドをやってよかった。後輩には『人生が豊かになる、楽しいことがいっぱいある』と声をか けている」と話した。
加藤耕一さんは、故今井雄介先生から受けた特訓や、平和学習などのガイドで出会った
様々な人と思い出を語り、「今後も一期一会の縁を大切に」と語った。
8期生の渋谷節子さんが腹話術を披露して会場を楽しませた。
「記念ガイド」はガイド歴10年目の神林知子さんと5年目の山田明さんが担当。山本五十六記
念館→生家→まちなか周遊をした。
山本五十六記念館では神林さんが五十六の搭乗機について「レプリカですか?と尋ねるお客
さんがいらっしゃるので、森林のなかに墜落した機体の写真を見せ、それがどういう経緯でここ に展示されているかを説明しています」と話した。
山田さんは、「小学生相手の説明は30分ぐらいとし、自由に見学する時間を10分ほど取るよ
うにしています。すると、子どもはいろいろな質問をしてくれます」と説明。
アオーレ長岡地階の駐車場にある「長岡城堀跡の土留杭」展示場でもガイドした。
記念誌でガイド歴の思い出を語る
同会は、創立30周年の記念誌を制作している(A4版、64頁)。20周年以後10年間の歩みや
会員の投稿が載っている。そのなかのいくつかを紹介しよう。
平井和子さん(14期生)は、新人研修の光福寺で、雪が吹き付け逃げ出したいほどの寒さのな
かでカイロを3枚も貼って会長から説明を受けたことが、「私の一生、忘れられない思い出にな りました」と書いている。
客のなかには事前学習してくる人も多く、「ネットに出ていましたよね」と言われてショックを受け
た服部紗智さん(8期生)。「血の通った、暖かい、"人間"らしいガイドにこだわりたい」と大桃 章男さん(13期生)。
小島千代子さん(7期生)は郷土資料館で歴史について説明したのに、客は雪国の民俗展示
に興味があり、満足してもらえなかったとも書く。
近藤真弓さん(15期生)は、「ガイドの前日までには、ほうき・ちりとり・雑巾を持参して見学個所
を掃除する」という。とりわけ石碑や解説パネルはていねいに雑巾で拭く。「ガイドする学校の 歴史なども調べる。大島小学校の場合、相馬御風が校歌の作詞者。五十六記念館では、御 風と五十六の往復書簡が残されている」ことから話すという。
堤嘉昭さん(11期生)は、「あなたにガイドをしてもらって良かった」という言葉や礼状にやりが
いを感じると書く。「酒三昧のイベントで酔った女性2人を、事故防止のため宿泊先から迎えに 来てもらうよう手配したことも」あったそうだ。
記念誌からはガイドの皆さん誰もが、自己研鑽に励んでいることが分かる。竹村保さん(11期
生)は、収集した資料やガイド体験について「会員全員の共有になれば、皆さんの資質を高め ることに役立つ」と提案。「失敗から学ぶ私のガイド」など、毎年の研修会のメニューにもなって いる。
詳しくは星野まで。(0258−32−1933) (naganews@crest.ocn.ne.jp)
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