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 今町・中之島大凧合戦
伝統を絶やさない関係者の知恵と努力

  新型コロナウイルス感染症拡大防止のため3年連続で中止とした見附市今町と長岡市中之
島の「今町・中之島大凧合戦」では6月4日、5日の両日、伝統を絶やさないとして無観客での
「大凧技能伝承会」を開催した。
 当日は晴れでしかも風も申し分のなく、正に凧揚げ日和となった。刈谷田川堤防上の合戦場
では11組が参加。和紙100枚張りで縦4・3b、横3・3bもある大凧を青空に揚げ、「地がら
め」での勇壮な引き合いを展開した。「地がらめ」では、どちらかの綱が切れるまで引き合う。
凧綱が切れる瞬間にはバスーンという音が会場に響き渡り、フアンを沸かせていた。
「地がらめ」は川の中央で凧綱をからげて、双方が土手に並び、滑車で凧綱を90度に方向を
変えて引き合う。
 同技能伝承会は、コロナ禍の影響で若手組員への技能伝承が中断していることを受け、凧
揚げと地がらめの技術を組員のベテランから若手へと伝承するために開催されたもの。江戸
時代から続き、県の無形民俗文化財にも指定されている同大凧合戦の技術などを伝承する場
である。
 同伝承会は無観客としたため、観客席や駐車場は設けなかったものの、立ち入り禁止場所
以外の堤防上では、心待ちにしていた多くの地元住民らが、2年ぶりに大空高く舞う六角大凧
の雄姿や地がらめでの勇壮な引き合いを堪能。凧綱の切れる瞬間の「バスーン」という音など
を楽しんでいた。

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長岡新聞:長岡の魅力を伝え続けて30年:2022.6.16
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