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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞・悠久録No.1149:助ける相手に迷惑をかけない

(8月21日分)
各地の災害復興にボランティアが大活躍する。いつ生じるか分らない災害のために、救援隊を
常備するのは難しい。だからボランティアは貴重な存在である。ゴミの片付けから、救援物資
の管理・仕訳。さらには避難所の実務まで、多くの善意が支えている▼周防大島町(山口県・
すおうおおしまちょう)での男児(2)の捜索では、大分県日出(ひじ)町の尾畠春夫さん(78)が
ボランティアとして活躍した。ヘリコプターやドローンまでも動員しての捜索だったが3日間、発
見できなかった。だが、子どもの心理を考えた尾畠さんのカンが冴え、ものの30分で見つけ
た。家族の喜びは大きい▼尾畠さんは別府市(大分県)で、魚屋を自営していた。だが65歳の
時に店を閉める。「学歴も何もない自分がここまでやってこられた。(これからは)社会に恩返し
をしたいと思った」という。今では、ボランティアとして各地の災害現場へ応援に出かける。過去
には行方不明女児(2)の捜索にも協力した。この時の経験から「子どもはきっと上にのぼって
いく習性があると思う」とカンを働かせたという▼さらに「自己完結するのが真のボランティア
だ」と話す。活動費は自らの年金で賄う。食料や水、寝袋などの生活用具は軽ワゴン車に積み
込むなどして応援に出かける。助ける相手に迷惑をかけないことを信条にして、ひたすら応援
団に徹する。だから男児の家族がせめて風呂をと、勧めても辞退した▼現役を退いた後の人
生はさまざまであるが、こうした生き方もある。脱帽である。(とけいそう)



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