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悠久録(過去の悠久録はこちら)
家の中にテントを張って過ごすことが流行という。庭に張れば、キャンプ場へ出かけた気分に
もなる。これなら人ごみの中は避けられる。日常感覚から離れるので、子ども達は大喜びとも 聞く。「お家で○○」にはテントもあったのだ▼しかし、皆が閉じこもりになれば、消費は落ち込 み、経済は回らなくなるのは自明である。だからであろう、GDPが大幅に落ち込んだという。な んとか消費活動を喚起したいとしてGoToキャンペーンを展開したが、ゴウトウと呼ばれて不人 気だ。マスクを配ったが、これも喜ばれない。なすこと全てがどこかズレている▼そのうえ今夏 は猛暑である。夏は暑いもの。だから不思議はないと気張りたいが、毎日続く猛暑日はつら い。「猛暑」「酷暑」「激暑」「炎暑」などと、聞くだけでも、ますます暑くなる。気象庁は「日中の最 高気温が35度以上の日」を「猛暑日」としているが、40度を超える地域も出てきた。「灼ける」な どは、まだまだ涼しげだ▼日本固有の湿度も加わって「溽暑」(じょくしょ)となれば、耐えがた く、お手上げである。喜ぶのはエアコンメーカーだけ。暑さには海やプールが最適であろうに、 どこへも行きたくない。お盆なのに誰も来ないし、来てほしくない。断捨離に励む夏である▼「ギ ラギラな日々」や「災害レベルの暑さ」がまだまだ続きそうだ。(とけいそう)
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