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 あす県知事選
支持拡大に最後の訴え

 任期満了に伴うあす29日の第22回知事選投票日を前に、いずれも無所属で現職の花角英
世知事(64)と会社役員で新人の片桐奈保美氏(72)が県内各所で最後の訴えを繰り広げてい
る。現職の優位を生かし花角氏が幅広い支持を集めるが、投票先を決めていない層も多く、
情勢は流動的となっている。
 12日の告示から両候補は、県経済や東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題、県立病院のあ
り方など新潟県の抱える課題への対策を街頭演説や街宣で訴えている。知事選の直後には、
参院選もひかえており与野党の国会議員の応援にも熱が入っている。

花角英世候補

 再選を目指す花角氏は、自民党、公明党、国民民主党から支持を受け、安定した戦いを展
開している。1期4年の県政運営を評価し、県市長会と県町村会からの推薦も受けた。与党か
らの支持も受けるが、前回選挙と同様に党色を薄める「県民党」を掲げ、選挙に臨んでいる。
 公約では、選ばれる新潟」「新型コロナ対策への対応」「新潟の潜在力の発揮」の3点を方針
として掲げる。その上で、「安全安心に住み続けられる地域づくり」や「挑戦を後押しし活力ある
産業の育成」など7つの約束を示した。柏崎刈羽原発に関しては、3つの検証を進め結果が出
るまで再稼動の議論はしないとし、「県民の安全が最優先。原発に頼らない社会を目指す」と
説明する。
 新型コロナ対策や就任後に発覚した県財政問題での成果を強調し、「県政がようやく安定
し、新しい風が吹き始めた。もっともっと力強く前に進めたい」とする。知事として県内各地を訪
れ、「新潟の可能性、潜在的な力の手応えを感じた。これからの4年間、引き続き私に県政の
舵取りを任せていただきたい」と訴えた。

片桐奈保美候補

 片桐氏は、共産党、れいわ新選組、社民党から推薦を受けている。特定の候補者を支援せ
ず自主投票とする立憲民主党からも、一部議員が街頭演説などに駆けつけている。
 最大の争点として、柏崎刈羽原発の再稼動問題をあげる。ロシアのウクライナ侵攻で逃げま
どう市民や原発が攻撃対象となったのを見て、「立候補を決めた」と語る。原発の再稼動は認
めないと断言し、「原発は将来とんでもない負担になる。原発に使うお金を、福祉や教育に使
いたい」と主張する。
 住宅メーカー副社長としての経験を県財政の再建に生かすとし、「50年間無借金経営をして
きた知恵を、県の財政赤字解消に使いたい」とする。県立の13病院の維持を公約に、「原発を
なくして病院を残す」を掲げる。立候補表明が遅く、現職に比べ知名度に劣るが「必ず明るい
豊かな新潟県を目指す。どうか力を与えてほしい」と支援を訴えている。
 県内の5月11日現在の選挙人名簿登録者数は187万419人(男90万2654人、女96万77
65人)で、4年前より約6万5000人の減となる。長岡市は22万3909人(男10万9008人、
女11万4901人)。
 期日前投票は今日までで、市内ではアオーレ長岡と各支所、さいわいプラザ、リバーサイド
千秋の計13カ所で午前8時30分〜午後8時まで(リバーサイド千秋のみ午前9時から)となって
いる。





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